2012年6月26日(火)
日本映画衛星放送株式会社

第二回 衛星放送協会オリジナル番組アワード
オリジナル編成企画賞 編成企画部門

「映画は世界に警鐘を鳴らし続ける」が最優秀編成企画賞を受賞!

スカパー!、ケーブルTV、ひかりTVほかで放送中の日本映画専門チャンネル(東京都港区/代表取締役社長・杉田成道)にて、2012年1‐2月連続で放送した岩井俊二監督との共同企画「映画は世界に警鐘を鳴らし続ける」が、第二回 衛星放送協会オリジナル番組アワードにて、編成企画部門 オリジナル編成企画賞の最優秀企画賞を受賞いたしました。

 ◆ 衛星放送協会オリジナル番組アワードとは

一般社団法人衛星放送協会が、有料・多チャンネル放送業界での「オリジナル番組の製作の促進」と、その「認知向上」を目的に、2011年に創設した賞です。「オリジナル番組賞」(7部門/ドキュメンタリー番組部門、アニメ番組部門、中継番組部門、ミニ番組部門、バラエティ番組部門、ドラマ番組部門、情報教養番組部門)と、「オリジナル編成企画賞」(編成企画部門)の2つのカテゴリがあり、それぞれ質の高いオリジナル番組と、特色のある編成企画が選出されます。

 ◆ 講評(吉岡忍 ノンフィクション作家/衛星放送協会オリジナル番組アワード審査委員長)

オリジナル編成企画賞は他のテレビ賞にはない、専門チャンネルならではの賞です。多くの場合、専門分野の番組を深めていくと世間一般から乖離していく傾向が見られるものですが、本作からは、3.11以降のさまざまな問題に「日本映画」を通し積極的に向き合おうとする編成企画者の想いや、鋭敏な時代意識を読み解くことができます。過去の優れた作品には、いまここにある問題を解決するカギが隠されていることを自覚させられました。

 ◆ 受賞企画【日本映画専門チャンネル×岩井俊二映画祭 映画は世界に警鐘を鳴らし続ける】

映画はその長い歴史の中で、原発事故、原爆投下、地殻変動などの危機的状況を、ドラマやアニメ、CGなどを駆使して作り上げたフィクションの世界を通して、社会に警鐘を鳴らし続けて きたメディアである。人間がかつて経験し、これからも直面するであろう"災い"を、映画はどのよ うに描き、伝えてきたのかをテーマに、岩井俊二監督と選定した映画全8作品と、プロデュ―サ―・鈴木敏夫氏や音楽家・坂本龍一氏と岩井監督との対談番組も放送。3.11以前には気付かなかった映画作家たちの真意を再発見する。9月に「岩井俊二×鈴木敏夫 特別対談」、「岩井俊二×坂本龍一 特別対談」、「日本沈没」を再放送予定。
<映画作品>「生きものの記録」(1955)/「日本沈没」(1973)/「空飛ぶゆうれい船」(1969)/「夢」(1990)/「ヒバクシャ 世界の終わりに」(2004)/「原子力戦争 Lost Love」(1978)/「六ヶ所村ラプソディー」(2006)/「風が吹くとき」(1987)

 ◆ 受賞コメント(岩井俊二 映画監督)

3.11以降、日本ではさまざまな問題が起きました。ジャーナリストは競ってそれらを報道してきましたが、われわれエンターテインメントの世界に身を置く映像作家は手を拱いて自主規制しているような状態でした。その矢先に日本映画専門チャンネルから今回の企画の提案をいただきました。黒澤明監督の「生きものの記録」、小松左京原作・森谷司郎監督「日本沈没」など、偉大な先達が作品に込めた真意をあらためて読み解いていくうちに、災害に真摯に向き合うことの意味や、映像作家として問題提起していくことの大切さを再認識しました。この企画が実現でき、多くのみなさまに支持していただいたことに感謝いたします。


■企画名:【日本映画専門チャンネル×岩井俊二映画祭 映画は世界に警鐘を鳴らし続ける】 (2012年1-2月放送)
■プロデューサー:宮川朋之・山崎桃子(日本映画衛星放送)・水野昌(ロックウェルアイズ)
■制作・著作:日本映画衛星放送株式会社/株式会社ロックウェルアイズ